ミドリイシの持つ色について。勝手に自分が思った事を書いてみます。

明確な科学的根拠はないですが、私はこの理論?考え?法則?に従ってサンゴを配置しています。今のところ結果は良好ですので、何かの役に立てればと思い一つの可能性として書きます。
なおこの話は、光とミドリイシの関係にのみ着目したもので、栄養塩との関係は考慮していません。そのため色揚げの一要素としての話しだと考えてください。


紫やピンク、ミドリ、青、などなど様々な色があるミドリイシですが、この色というのは、光の色を変色するフィルターじゃないかと思います。
その根拠は、ミドリイシに共生している渦鞭毛藻類である褐虫藻光合成をする際に、クロロフィル(葉緑素とも言う)と呼ばれる物質が重要で、その物質がある特定の光の波長のみを利用しているという事からきています。

(リンクはすべて、フリー百科事典のウィキペディアを参照しています)

その波長は上記の葉緑素のページの下部にあるクロロフィルaの吸収スペクトル を見ていただけると分るのですが、吸収しやすい波長が青色周辺(450nm付近)と赤色周辺(700nm付近)にかたよっているのです。ただ、サンゴの光合成にはクロロフィルaのみではなく、他の物質も関わっているそうなので、もっと深く専門家に(人任せばかりですいません)研究していただく必要があるのですが、個人レベルの仮説なのでお許しください。

以上の事から、紫やピンクのフィルターを通すことによって光を青系や赤系に変色させて、光合成に利用しやすい波長の光を褐虫藻に供給している。という考えに至ったのです。

例えば
温帯や深場などにある「緑」のサンゴでは、波長の長い400nm以下の紫外線や藍や紫の光に「緑」のフィルターを通す事で、450nm付近の光合成に利用できる青に変色させている。 (光の入射角や深度の関係で赤とかの光は届かないので)
逆に浅場の紫のサンゴでは、赤い光なども届くので緑や赤系の光を光合成に利用できる青系に変色している。
などなどです。

波長の長い順に7色で書くと、とまさに虹と同じになります。前にメタハラの項目でも書きましたが、水深が深くなるにつれて波長の短い光から吸収(拡散)されていきます。深くなるとどんどん青くなるという話です。

だから、深い場所や太陽の入射角が低い温帯のサンゴが青の光を吸収し光合成して生きていくには藍や紫外線の光に緑のフィルターを通す事で、青の光に変色しなくてはいけない。という風に考えた訳です。

じゃぁピンクや水色のサンゴは?と言われると、赤系の光で光合成をしていたり、他の波長を吸収できるクロロフィルbとかcとかが関係してくるという説明になりますが。。。詳しくはわかりません。
そういうサンゴは実際に配置してみて、この色の光を当てるとこうなる。という状況を見て配置し直しています。なお、少しだけ違うパターンの話も書きますが、褐虫藻が繁殖して色がくすんでいるサンゴ(スギ系とかの先端だけがきれいな色で他は茶色のサンゴ)は褐虫藻がいなくなれば、全体が先端部の色のようにきれいになるので、光で褐虫藻を焼き殺すか(ニュアンス的にはその表現が適当かと思います)低栄養塩の環境にして、褐虫藻が繁栄できなくすれば良いだけだと思います。ショップなどでよく見るパステルカラーのミドリイシは大半がそのパターンで褐虫藻が少ないサンゴだと思います。

また、それらの裏づとして、実際に青系の照明で散光(コーラルグロウのみで多灯せず)の水槽では、「緑」が栄えるし、マリンブルー多灯で赤系のスペクトルも大量に出ている水槽ではガンガンにカラフルになっているし緑も薄くなる事を、先輩方の水槽をWEBや雑誌で拝見しています。

また、約半年間(少し短いかな)自分の水槽で実験した結果では、ボーン系の紫のミドリイシをコーラルグロー(青)下に置くと、徐々に紫が薄くなりました。そこでSC、マリンブルー(赤も出ている)の下に置いたらまた徐々に紫が濃くなってきました。
紫には青の光を当ててもクロロフィルaでは光合成できないんですよね。
同じように、ホソエダ系の先端が紫の固体をマリンブルー下に置いたら、紫は維持できていましたが、コーラルグロー下にしたら、徐々に薄くなり、色は消えました。その後マリンブルー下に移動させ、紫は復活しました。
緑に関しては、家の水槽ではコーラルグローが集光なので、直下に置くと色が薄くなりました。それはそれで綺麗ですが、濃いメタリックグリーンにするために、あえて光が弱く(下隅)青系のスペクトルが中心の場所に置きましたら、多少濃くなってきました。

コエダミドリシを枝打ちし、コーラルグロー下とマリンブルー下および、水槽内の浅い場所と深い場所で実験しましたが、光が強いところに置いたサンゴはきれいな水色になりました。弱い所に置いた固体はくすみました。やはりこのタイプはスペクトルでは無く、褐虫藻だという結果です。

当然ですが、色の変化の確認はメタハラをすべて消して、室内照明の下で見ているので、同じ条件下で見ております。赤い光を当てているから、赤く見えているなどといった、お粗末な事ではありません。

なお、私は経験していないのですが、良く、コモンも含めるミドリシ科のサンゴにおいて、飼育していたら色が緑になってきた・・・という話を聞きます。それは、青系の照明が中心の水槽においてよく起こっているようです。もしくは光量が少ない。。。


そういう意味で、実際の海の浅い場所の再現には、万遍無く可視光線のスペクトルが出ているメタハラで。温帯や深場所には青系のスペクトルで。という事なんだと思っています。

ただし、照明だけで色揚げができる訳ではなく、貧栄養な飼育水や水流などがあっての賜物で、照明のスペクトルだけで、サンゴの色を語る事はできないようです。また、強力な照明が絶対だと言う事でもありません。照明よりも水質の方が重要だと思います。しかしこの事実はサンゴの色揚げに関するごく一部の要因ではあるのだという思いです。

まだまだ光だけで考えても、黄色のサンゴの説明が微妙(飼育した事がない)だったり、じゃぁこの色は?と言われると困る事も多いです。また深場系のロリペスとかのあの色は全然説明できないし、飼育した事もないので、それこそわかりません。まだまだ謎だらけですので、もっと面白い情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、メッセージ頂けると幸いです。